2018年10月23日火曜日

イラストレーターのためのSNS活用術

会員専用掲示板では、仕事につなげるSNSテクニックを講義しています。

持ち込みを受け付けてくれる出版社やデザイン会社は激減しました。
イラストレーターに発注する方々の多くは、インターネットでイラストレーターを探しているようです。
では、イラストレーターはSNSをどう使えばいいのか?
そこを解説しています。


2018年10月11日木曜日

イラストレーターの名前について(1)

イラストレーターとしてスタートする際は、名前についてよく考えましょう。


イラストレーターとしての名前を決めたなら、実際にその名前で活動を始める前にしておくべきことがあります。
イラストレーターとして活動している他の誰かの名前と同じになっていないか調べるのです。
同じ名前のイラストレーターとして活動を始めてしまうと、先に始めていた人への営業妨害となるからです。

たとえば誰かが芸能人を始めるにあたって、すでに有名な誰かと同じ名前で活動したらどうなるか想像してみましょう。
新人タレントが、「木村拓哉」や「吉永小百合」という名前でテレビにでるわけです。
先にその名前で活動している人に迷惑がかかるのは、間違いないです。
一般視聴者にも混乱を与えます。

漫画家の秋本治さんは、デビュー当初「山止たつひこ」というペンネームでした。
「ガキデカ」等で有名な山上たつひこさんとそっくりな名前です。
しかし、山上たつひこさんからクレームが来たこともあり、秋本治に変更したそうです。

また、これはとある女性イラストレーターに実際にあった話です。
本名で活動していたところ、見知らぬ先輩イラストレーターから連絡が来て「私とそっくりな名前での活動をやめてほしい」と苦情が来たそうです。
彼女はペンネームに変更しました。

芸能人も漫画家も、そしてイラストレーターも、先にその名前で活動している人がいるのなら、使わないのがマナーでしょう。
おそらく、商標登録されていない限り、法的な問題はないだろうと思いますが、先に活動している人はいい気分ではありません。
あなたにとっても、同じ名前で活動している他のイラストレーターがいたとしたら、いいことはないでしょう。
間違えてあなたに発注が来ることもあるだろうし、逆にあなたと間違えて他のイラストレーターに発注がいくこともあるでしょう。
実際に同じ名前(または似た名前)で活動している他のイラストレーターと間違われた話を聞いたことがあります。
これはあなたにとっても、似た名前で活動する他のイラストレーターにとっても、いいことではありません。
イラストレーションを発注する側にもわかりにくいし、イラストレーションを楽しむ一般の人々にも混乱を与えます。

同じ名前で先に活動している他のイラストレーターからクレームが来て、名前を変更しなければならなくなる可能性もあります。
ある程度名前が知られてからの変更は、デメリットも大きいです。
将来の無用なトラブルを防ぐためにも、デビューする際によく調べてから名前を決めましょう。

調べる方法は簡単です。
インターネットで「その名前とイラストレーターという言葉」で検索してみるのです。
例えば「森流一郎 イラストレーター」という感じです。

同じ名前の人がいたら、たとえそれがあなたの本名であっても、使うのはやめておきましょう。
別の名前を考えましょう。
できれば類似した名前も避けたいです。

ペンネームを考えるのも楽しいです。
10年後そのペンネームで活躍していることを夢想しながら、自分に合った名前を考えましょう。

名前が同じになってしまうトラブルを防ぐには、ありがちな名前を避けるのも一つの手です。
でも、特殊な文字や記号は避けましょう。
文字化けする可能性のある文字や記号、Webでうまく表示されない可能性のある旧字などは避けるべきです。
また、電話で名前を尋ねられたとき、スムーズに伝えられることも大事です。特殊な漢字や記号はうまく伝えにくいことがあります。

わかりやすくて、読みやすくて、そしてあなたらしい名前がいいと思います。


2018年10月4日木曜日

イラストレーターのための仕事が増える営業術

あまりに大量の仕事で体調を崩した森流一郎ですが、二十数年前イラストレーターを目指して上京してきた時、実績もコネもありませんでした。
何の当てもなく、東京に来て、営業を始めました。
うまくいったこともあれば、失敗もありました。

ただ作品を見せに行くだけでは、なかなか仕事はいただけません。
仕事を増やすためのやり方があるのです。

森流一郎なりのイラストレーターのための仕事が増える営業術を、イラストレーターズ通信会員専用掲示板で書きました。
「仕事が少ない」「営業に行っても仕事がこない」と困っている会員は、ぜひ読んでくださいね。


「著作者人格権を行使しない」って?

会社に入社するにあたって契約書にサインする必要があったとして、そこにこんな条文があったらどうでしょう?
「労働者の権利を行使しない」
どんだけブラックな会社なんだと心配になります。
そんな契約書にサインするのは怖いと思いませんか?


でも、それと同じようなことがイラストレーターに対しては
「著作者人格権を行使しない」
として、大ぴらに行われているのです。
果たしてこんな契約書にサインして大丈夫なのでしょうか?
そんな契約書を提示されたらどうしたら良いのでしょうか?


会員専用掲示板では、この著作者人格権について詳しく解説しました。
書店で売られている著作権入門書よりも、実際のイラストレーターのお仕事に即した詳しい内容になっていると思います。
会員のみなさん、ぜひ読んでくださいね。

2018年6月25日月曜日

本日の作業

今日も、各種の連絡や問い合わせの返事を書いたり、更新の手続き、入会の受付、年鑑参加費振込の受付などの作業を進めました。
「事務局は普段何をしているのか」と思われているかもしれませんが、ほぼ毎日こうした雑務の繰り返しです。
下の子供が熱を出して保育園を休んでいるので、妻のもりあやこの分も頑張っていたら、それだけで1日が終わりました。
今日お返事できなかった方には、明日もりあやこから連絡があると思います。
ところで、入会希望者のうちどの程度合格するのか過去の記録を調べてみました。
4月1日から今日までのおよそ3ヶ月の間に40人から入会申し込みがあり、31人が合格しています。
(森流一郎)

2018年5月30日水曜日

まんが「イラストレイコが通る」第1回 作:もりあやこ



イラストレーターを探すなら、日本最大のイラストレーター団体「イラストレーターズ通信」です。

※著作権は、作者のもりあやこが所有しています。著作権法で認められた例外を省き、無断使用を禁じます。

2018年5月29日火曜日

「どうしても著作権譲渡にして欲しい」と要望してくるクライアントに対し、イラストレーター側が出すべき条件の考察

「どうしても著作権譲渡にして欲しい」と要望してくるクライアントに対し、イラストレーター側が出すべき条件について、顧問弁護士に相談しつつ、私なりに考えてきました。

イラストレーターズ通信会員掲示板などで繰り返し書いてきた通り、著作権譲渡契約はイラストレーターにとって大きなリスクがあります。
「著作権は再譲渡が可能である」という点もその一つです。

企業がイラストレーターから著作権を買い取ったとします。しかしその企業にとってそのイラストレーションが不要になれば、著作権を他の企業に再販売(再譲渡)することも可能なのです。
そうなると、イラストレーターの知らないところに著作権が渡って、知らない広告に使われる可能性があります。
出版社に譲渡したつもりが、化粧品会社の広告に使われる可能性もゼロではないのです。

イラストレーターが競合他社で仕事をすることは、「バッティング」と呼ばれ、一般的に禁じられていることが多いです。
しかし、知らないところでイラストレーションの著作権が再譲渡されたら、知らない企業の知らない広告に使われて、イラストレーターの知らないところでバッティングが生じる可能性があるのです。
そうなるとイラストレーターは多額の賠償金を負わされかねません。

クライアントに求められるまま著作権を譲渡していると、イラストレーターは広告の仕事を安心して受けることが出来なくなっていくのです。
イラストレーターにとって、著作権譲渡で仕事を受けることは自身の未来を売っているようなものなのです。

こうした問題を防ぐために、どうすればよいか?
一番いいのは、著作権譲渡の仕事を受けないことです。
著作権譲渡を条件としてオファーがあっても、著作権譲渡にしないようクライアントを説得することです。誠実なクライアントであれば、大概の場合、著作権譲渡にならずとも、双方納得のいく条件で仕事は可能です。
実際に私のアドバイスを元に交渉した結果、著作権譲渡にならずに済んだ会員は沢山います。

しかし、どうしても著作権譲渡を希望されたらーー
何らかの事情で断れない案件であったとしたらーー

会員からは、そうしたケースの相談もきます。
どうしたらいいのか?
長年、私にとって大きな問題となっていました。
そんなある日、ふと、著作権譲渡を約束しながら「著作権の再譲渡を禁じる」+「著作物の利用できる業種を限定する」という契約をすれば、リスクを回避できるのではないか? というアイデアが浮かびました。

再譲渡できないので、著作権を買い取った企業が第三者に著作権を販売することは出来ません。
出版社に譲渡したつもりが、化粧品会社で使われる危険もありません。
果たしてそんな契約は可能なのでしょうか?

そういう時はやはり専門家に聞くのが早いです。顧問弁護士に相談しました。
かなり調べてくださったようですが、そうした事例や文献は見つからなかったそうです。
しかし「それを禁じる法律はなく、可能だ」ということでした。

「著作権を買い取った企業がどこかと合併したり、どこかに吸収されたりしても、この条件は引き継がれる」と、考えられるらしいです。

しかし、その企業が破産した場合はどうなるでしょう?
顧問弁護士によれば、「破産管財人は当該条件に抵触しない限りで売却を試みることになるだろう」ということです。
どこの企業が買い取るかはコントロールできません。
この契約では完全ではありませんね。

万が一のケースではありますが、第三者に渡る可能性はゼロとは言えないようです。
破産した場合に備えてどんな契約にすればいいのか、引き続き考えていきたいと思います。

やはり作家性の高いイラストレーターなら、著作権は譲渡しないほうが安心だと思います。
少なくとも、安い金額で売るものではないのです。


文:イラストレーターズ通信主宰 森流一郎

※この文の著作権は森流一郎にあります。著作権法上の例外を省き、無断使用を禁じます。
※もっと著作権に関して学びたい方は、日本最大のイラストレーター団体「イラストレーターズ通信」にご入会下さい。掲示板で様々な知識や情報が交わされています。今仕事をしているプロイラストレーターの実践に基づいた生の声を聞けます。イラストレーターとして仕事をする上でのどんな質問や相談もできます。



2018年5月25日金曜日

イラスト用語偽典「け」の巻


筆の先についているもの。

経営者
フリーランス・イラストレーターの別名。

景気さえ良くなれば……
言い訳として使われがちな言葉。

蛍光色
一般的なカラー印刷ではでないのだけど、つい使いたくなる色の名称。

迎合
時代に迎合しない生き方はかっこいい。しかし迎合するのも一つの手だ。

警告
「あなたがSNSで使用しているイラストレーションの著作権は、私にあります。許諾なしに使用することは、著作権法に抵触しております。3日以内に削除していただけない場合は……」

掲載号
「お忙しいところ恐れ入ります。実は、掲載号がまだ送られてこないのですが……」

経済観念
イラストレーターにも必要である。

掲示板
イラストレーターズ通信には、会員同士の交流のための掲示板がある。

形式
EPS形式。PDF形式。JPEG形式……

芸術
いい作品だけど使いにくいイラストレーションに対して使われがちな言葉。「君のイラストレーション、とてもいいね。うん、好きだよ。でも、これって……芸術だよね」褒めているのかどうか、よくはわからない。

継続
力となるもの。

軽率
力とはならないもの。

携帯電話
私がイラストレーターになった頃は、まだ誰も持っていなかった。今や必需品だ。

経費
携帯電話、インターネット、パソコン、ソフト、スキャナ、プリンター、資料、画材……

系譜
鳥獣戯画→浮世絵→挿絵→イラストレーション

敬服
灘本唯人。

芸名
森流一郎。本名は別にある。

契約
大変だけど、ちゃんとしないと後でもっと大変な目にあう可能性のあるもの。

経理
面倒だけど、ちゃんとしないと後でもっと面倒になる可能性のあるもの。

ケータリング
オープニングパーティ等で便利なもの。

ゲーム
イラストレーターの仕事が広がる、比較的新しい媒体。

激怒
「あ、私のイラストレーションが、知らないWebサイトで勝手に使われている」

激突
「勝手に使った企業に、使用料を請求するぞ!」

撃破
「やったー。賠償金を勝ち取った!!」

激憤
「ああ! また私のイラストレーションが勝手に使われている!!!」

下克上
コンペで、大御所を押しのけて選ばれること。

消しゴム
1)鉛筆の下描きを消すための道具。
2)版画の素材となるもの。

桁違い
生頼範義。

けちょんけちょん
「森さんの絵は学生っぽいんだよね。どれも同じような絵だし。おとなしすぎて、何かインパクトに欠ける印象だなあ……」昔売り込みに行っていた頃は、いろんなことを言われた。

月給
フリーランスのイラストレーターにはない。

決心
「よーし、イラストレーターになるぞ」と決めたのは、25歳の時。

険しい
イラストレーターへの道は険しい。イラストレーターになってからの道はもっと険しい。

限界だ
徹夜続きで、忙しすぎるイラストレーターが、時として発する言葉。「もう3日間寝ていない。限界だ……」

元気だ
イラストレーターが、限界を超えた時に唱える呪文「俺はまだ元気だ。まだまだ元気だ。何がなんでも元気だぞ」

健康
仕事が増えると、失われがちなもの。

健在
宇野亜喜良。



作:森 流一郎

※『年鑑イラストレーターズ通信2018』に掲載されたものに加筆修正を加えて再掲載しました。年鑑のバックナンバーに掲載された「あ」の巻から「か」の巻も、順次このBlogに載せていきます。

※この文の著作権は森流一郎にあります。著作権法上の例外を省き、無断使用を禁じます。

2018年5月21日月曜日

著作権関連の本です。



団体の掲示板では、著作権に関する書き込みも多いです。
「一方的に著作権譲渡の契約書が送られてきた」
「著作者人格権は行使しないと契約書に書かれていたけど、、、」
「既存のキャラクターを描いた場合の著作権は、誰のもの?」

そんな質問や相談の一つ一つに、丁寧に回答しています。
回答するためにも、いろんな本を読んで勉強しています。
そんなわけで、著作権関連の本が増えてきました。

手に負えない問題もありますが、そんな時は顧問弁護士が力になってくれます。

イラストレーターズ通信は、著作権に力を入れて活動しています。
いずれ、このブログにて、プロフェッショナル・イラストレーターのための著作権講座も始めたいと思っています。

2018年4月28日土曜日

年鑑の無料発送について

『年鑑イラストレーターズ通信2018』無料発送希望の電子メールをたくさんいただいております。
4月26日までに電子メールをいただいた方には発送作業が終了しています。
しかし、発送したものの戻ってくるケースがあります。
いただいたご住所に間違いなく発送しているにもかかわらず、戻ってきているものがあります。
また、無料発送希望の電子メールにご住所がないもの、お名前のないものもあります。
そういう場合は、お問い合わせの電子メールをお送りしますが、エラーメールが戻ってくるため、連絡が取れず困っております。

年鑑が届かない場合は、お手数ですがお問い合わせの電子メールをお願いします。

2018年4月5日木曜日

『年鑑イラストレーターズ通信』の無料発送について

『年鑑イラストレーターズ通信2017』は、在庫がなくなりました。無料発送の受付は終了します。

『年鑑イラストレーターズ通信2018』は引き続き、無料発送を受け付けております。

なお、電子メールを受け取ってから発送まで、数日から1週間程度かかります。
ご了承ください。

2018年3月30日金曜日

最近マーケティング関連の本をよく読み、勉強しています。


AKBなんてどこがいいのか良く分からなかったのですが、マーケティング理論で解説されると腑に落ちました。
これは、イラストレーターにも応用出来る理論だと思います。
「何故、いいイラストレーションを描いても仕事のないひとがいるのか。売れっ子のイラストレーターと何が違うのか?」その謎が解けた気がします。
勉強の成果は、いずれ会員向けのイラストレーター入門講座で発表しますね。
(森流一郎)


2018年3月29日木曜日

『年鑑イラストレーターズ通信』を発送いたしました。

昨日の16時までにご依頼いただいた皆様に、『年鑑イラストレーターズ通信』を発送いたしました。
クロネコDM便です。1週間経っても届かない場合はお問い合わせください。

2018年3月28日水曜日

ご連絡ありがとうございます。

年鑑を受け取った方々からの電話・電子メール・ファックスが、たくさん来ております。
「宛名が間違っていました」
「引っ越しました」
「担当者が変わりました」
などなど。
一つ一つに対応していきます。
年鑑希望の皆様からの連絡もたくさんいただいております。
明日あたりから少しずつ発送予定です。
もうしばらくお待ちください。

2018年3月20日火曜日

『年鑑イラストレーターズ通信2018』完成しました。



今週末には発送の予定です。
カバーイラストレーションは、大森とこさんです。「イラスト用語偽典」復活しています。もりあやこの漫画も始まりました。お手元に届くまで、今しばらくお待ちください。



これまでに発表した「イラスト用語偽典」は、このブログで再掲載する予定です。

2018年3月13日火曜日

イラストレーターを志すあなたへ2「熱中力について」

前回のブログ「イラストレーターを志すあなたへ」の中で書いた、イラストレーターに向いている条件の三つ目の「好きなことに熱中する体質」について、説明したいと思います。

意外に思われるかもしれませんが、幼い頃、私は絵が苦手でした。
幼稚園で絵を描く課題が出ても、何も描けないまま、白紙の画用紙を提出していました。
「絵が描けない、問題のある子供」だったのです。
何をどう描いたらいいのかがわからなくて、お絵かきの時間が苦痛で仕方なかったです。
先生も親も手を焼いているのが子供心にわかりました。

そんな小学校二年生の時のことです。
私の家にいとこのお兄さんがやってきました。
その時持ってきてくれたのが『少年サンデー』と『少年ジャンプ』でした。
生まれて初めて、漫画というものを読みました。
ーー世の中にはこんなに面白いものがあったのか。
この漫画との出会いは、私にとって天啓のようなものでした。

数日後には、漫画を模写するようになります。赤塚不二夫や古谷三敏が好きでした。
休み時間も、家に帰ってからも毎日机に向かって描いていました。
ノートも教科書も落書きだらけ。
先生にも絵を褒められ、嬉しくなってまた夢中で絵を描きました。
図画の時間も楽しみになりました。
気がつくと、絵が学校の廊下に張り出されるようになっていきました。
あれほど絵が苦手だったことが嘘のようでした。
ひたすらに絵と漫画に熱中する少年となったのです。

今も絵を描いていると、熱中状態に入り込みます。

自分という存在すら忘れ、絵の中に入り込みます。
食事を取るのも面倒だし、一晩ぐらい寝なくても疲れを感じません。
おそらく私は、生まれつき絵の才能があったわけではありません。
もっと上手な人は周りにたくさんいました。
でも上手だった人の多くはいつしか消えていきました。
絵はそれほど上手ではない私が残ったのです。
最近になってつくづく思います。
「絵の上手さではイマイチの私がイラストレーターとしてなんとかやってこれたのは、熱中力が勝っていたからなのではないだろうか」と。

あなたも、幼い頃落書きに熱中した一人でしょうか?
あの熱中した日々を今も覚えているでしょうか?
思い出してください。
少年時代の熱中力を取り戻したら、きっとあなたもイラストレーターになれます。
おそらく、周りにはもっと上手い人がたくさんいるでしょう。
けれど自分の熱中力を信じてください。
絵を描くことが好きで、人を楽しませることも好きで、そして絵を描くことに熱中できるのなら、10年後残っているのはあなたの方かもしれません。




文:「イラストレーターズ通信」主宰 森流一郎

※この文の著作権は森流一郎にあります。著作権法上の例外を省き、無断使用を禁じます。

2018年3月11日日曜日

イラストレーターを志すあなたへ「イラストレーターになるための3つの条件」

イラストレーターとして歩き始めようとしているあなたへ、あるいはすでに歩き始めたけれどその入り口付近でさまよっているあなたへ、少しだけ先にその道を歩き始めた私から伝えたいアドバイスがあります。

イラストレーターとは、世の人々に「イラストレーション」という名の小さな幸せを届ける職業です。
きっと、ときめきと高揚感に満ちた毎日が待っているでしょう。

しかし歩き始めた全ての人がそのときめきと高揚感に満ちた毎日を味わえるわけではありません。
イラストレーターになれるのは、歩き始めた内のごく一部であることも事実です。
イラストレーターになれたとしても食べていくのは大変だし、安定もしていません。
徹夜も当たり前だし、生活は不規則になりがちです。
楽してお金儲けをしたいだけの人は、他の仕事についたほうがはるかに効率的でしょう。

しかしあなたが、次の3つの条件に当てはまるのならイラストレーターに向いていると思います。
  1. 絵を描くことが大好き。
  2. 人を楽しませることが好き。
  3. 好きなことに熱中する体質。

3つともに当てはまるのであれば、たとえ今は未熟でも、おそらくイラストレーターの才能があると思います。
是非、歩き出してください。

ただし、歩き続けるには仲間も必要です。
イラストレーターは上司も同僚もいません。
わからないことを教えてもらったり、励ましあったり、様々な情報を交換する仲間がいれば、より遠くまで歩き続けられると思います。

例えば「トキワ荘」が、優れた漫画家を育みました。
19世紀後半のパリが、印象派の画家たちを生みました。
そんな風に共に歩いていける仲間が、イラストレーターにも必要なのだと思います。

そんな「トキワ荘」や「19世紀後半のパリ」への憧れから、プロフェッショナル・イラストレーター集団「イラストレーターズ通信」を作りました。
「イラストレーターズ通信」は、イラストレーターによるコミュニケーションの場です。
会員専用の掲示板があり、イラストレーターが豊かで幸せになるための交流が行われています。

例えばこんな質問や相談があります。
「売り込みのやり方はどうするの」
「ギャランティの交渉はどうやるの?」
「雑誌のカットのギャランティはいくらが相場なの?」
「こんな仕事の見積りを依頼されたけど、どうしたらいいの?」
「著作権譲渡を希望されているんだけど、どうしよう?」
「著作権のこんなことがわからないんだけど?」
「支払いが遅れているんだけど、どう対応したらいいの?」
「子育てと仕事の両立って大変じゃない?」
「イラストレーターが保育園に預けるにはどうしたらいいの?」
「パソコンの使い方でわからないことがあるんだけど?」
「データ納品って、どうやったらいいの」
などなどーー

駆け出しからベテランまでが、教え合い、学び合い、共に歩き続けていこうとしています。。
これまでに蓄積された7年間の交流の記録は、いつでも検索が可能です。
この膨大な情報は、他にはない貴重なものだと自負しています。

ネット上には、他にもイラストレーター同士が交流する場はあるようです。
しかし、匿名であることも多く、その情報の信頼性が保障されていません。
また、ネットの世界は悪意や憎悪などのネガティブなエネルギーに満ちていて、思わぬ攻撃や悪口に出会うことも多く、安心して質問できる環境は少ないと思います。
この団体では、すべて仕事上の名前で交流するため、身元が保障されており、その信頼性は極めて高くなっています。(ペンネームの場合も、事務局で本名と住所を把握しております)
ネガティブな反応に出会うこともほぼありません。
安心して相談・交流ができるでしょう。

私が目指したのは、イラストレーター同士が安心して学び合い、教えあい、刺激し合い、切磋琢磨し、そして豊かで幸せになるためのコミュニケーションの場です。
すでに会員数は800人以上。「イラストレーターズ通信」は、日本最大のイラストレーター団体となっています。
http://illustrators.jp



文:「イラストレーターズ通信」主宰 森 流一郎

※この文の著作権は森流一郎にあります。著作権法上の例外を省き、無断使用を禁じます。

イラストレーション:森流一郎

2018年3月9日金曜日

いいイラストレーションとは?

技術的に上手いけれど、つまらないイラストレーションがあります。
逆に、技術的には下手だけど、とてもいいイラストレーションも確かにあります。
それはどこから来るのでしょう?
いいイラストレーションとはなんなのでしょう?

あくまで私の個人的見解ですがーー
「いいイラストレーションとは、世界観のあるイラストレーションである」と考えています。

世界観とは、そのイラストレーターだけが持つ価値観・感情・センスに根ざした、世界の見え方、感じ方です。
それまでの体験や感動や生き様が長い時間をかけて発酵し、生まれるものです。

仮に薔薇の絵を描くとしましょう。
本物のイラストレーターなら、ただ単純に薔薇の形や色を紙の上に写し取るようなことはしません。
そのイラストレーターの世界観というフィルターを通した、唯一無二の薔薇を描くはずです。
だからこそ、100人のイラストレーターが薔薇を描けば、100種類のまるで違う薔薇のイラストレーションが生まれるのです。
同じような絵があったとしたら、それはまだ世界観が未熟で、魅力的でないイラストレーションなのだと思います。


この広い世界に二つとない薔薇を描ける人は、きっと本物のイラストレーターだと思います。今はまだそうではないとしても、そうなる資質があるのだと思います。

あなたは、自分だけの薔薇のイラストレーションを描くことができますか?





文:「イラストレーターズ通信」主宰 森 流一郎

※この文の著作権は森流一郎にあります。著作権法上の例外を省き、無断使用を禁じます。

2018年3月6日火曜日

団体の目標「イラストレーションという名の小さな幸せを届ける」

■ イラストレーターズ通信の目標は、次の四つです。

  1. 世の人々に向けて、イラストレーションという名の小さな幸せを届ける。
  2. イラストレーションという名の小さな幸せをプラスすることで、商品やサービスがよりたくさん売れることに寄与する。そうしてクライアント様が豊かになることのお手伝いをする。
  3. イラストレーター自身も、十分な報酬を受け取り、豊かで幸せに生活する。
  4. そして、イラストレーションが溢れる、豊かで幸せな社会を目指す。

1)世の人々に向けて、イラストレーションという名の小さな幸せを届ける。

イラストレーションを見たときあなたは何を感じますか?
「かわいい」「かっこいい」という気持ちだったり、
「綺麗」「素敵」という感動だったり。
心揺さぶられる思いだったり。
それは、小さな幸せだは思いませんか? 
例えば書籍は、その中身こそが商品です。 カバーイラストレーションはほんの少しの付け足しにすぎません。 
けれど想像してみてください。
書店に並んだ書籍のどれひとつとして、カバーにイラストレーションが使われていなかったとしたらーー
なんだか味気ないとは思いませんか?
カバーにイラストレーションが使われていることで、本を手に取る人を幸せなきもちにしているのではないでしょうか?(それは、ほんの少しのことではありますが)

2)イラストレーションという名の小さな幸せをプラスすることで、商品やサービスがよりたくさん売れることに寄与する。そうしてクライアント様が豊かになることのお手伝いをする。

会員イラストレーターは、ご依頼いただいたクライアントにご満足いただくための努力を惜しみません。
イラストレーションという名の小さな幸せをプラスすることで、よりたくさん商品(あるいはサービス)が売れることを願っています。 
商品(あるいはサービス)が売れることで、クライアント様がより豊かになる。 
それが、イラストレーターの使命だと思っています。


3)イラストレーター自身も、十分な報酬を受け取り、豊かで幸せに生活する。

私たちイラストレーターも、その仕事にふさわしい報酬を受け取り、地位や権利が守られ、人間らしさにあふれた働く環境の中で、豊かで幸せな生活をしたいと願っています。
そのために私たちは、十分な報酬を受け取り、自らの地位や権利を守り、働く環境の改善のための活動も行なっています。 
会員同士様々な知識を教えあい、学び合い、イラストレーターとしての質的向上も目指しています。 


4)そして、イラストレーションが溢れる、豊かで幸せな社会を目指す。

イラストレーション一つひとつは、ほんの小さな幸せに過ぎません。
だけどそれが何千何億と集まれば、大きな幸せとなって世の中に溢れることでしょう。
「イラストレーションによって社会全体が幸せに満ち、人々が豊かに暮らす」そんなイメージを持って、イラストレーターズ通信は日々活動を続けています。


文:「イラストレーターズ通信」主宰 森 流一郎

2018年3月2日金曜日

主宰の森流一郎は、イラストレーションの仕事から退きます

こんにちは。主宰の森流一郎です。
すでに様々なところで書いたり、話したりしているのですが、このブログでも改めて書いておきたいと思います。
私、森流一郎はイラストレーションの仕事から退くこととしました。
今後は、「イラストレーターズ通信」の活動に専念します。

24年にわたってフリーランスでイラストレーターを続けてきましたが、もう15年ほど前から限界に来ていました。

当時、月に約70点のレギュラーを抱えていました。
ほぼ毎日休みなく、複数の締め切りがあります。
しかもそれだけではなく、当時は「イラストレーターズ通信」の活動も、ほぼ一人でやっていました。
年鑑も一人でやっていました。編集からデザインまで自分でやるのは相当にハードでした。
「Webイラストレーターズ通信」も私が一人で作っていました。まだ参加イラストレーターが自分で作品をアップするシステムがなく、各イラストレーターの作品をひとつひとつアップしていました。
掲示板ではみんなの相談や質問に答えていました。
恐ろしいほどの作業量でした。
徹夜が続いても、疲れているとは感じませんでした。
むしろ、高揚感でいっぱいでした。
しかし、気がつかないうちに、私の脳に疲労が蓄積していたのです。

間もなく私は、自律神経失調症になりました。
頻尿、パニック障害、頭痛、下痢、不眠などの症状がでてきたのです。
特に頻尿がひどい時期は、机に向かって作業していても、5分おきぐらいにトイレに駆け込んでいました。
全然仕事になりません。
しかし、おしっこを我慢するとパニックの症状が出て、倒れそうになるのです。
医者によれば、「働き過ぎで脳が疲れている。脳がパンクしている」のだそうです。
激しい運動をすれば筋肉痛になって体の動きが悪くなるように、脳を使いすぎて十分に休ませないと脳の働きが悪くなるのだそうです。
「このままでは心も体も壊れてしまいますよ。これまで真面目に働きすぎました。仕事は控えて、頑張ることはやめましょう。今は十分な休息が必要です。規則正しい生活にして、たっぷりと睡眠をとりましょう」と、医者からは指導されていました。
しかし、その言葉に応えることができないまま15年以上が過ぎて行きました。
限界を超えたところで、ギリギリの状態が長く長く続きました。
症状は一向に改善せず、1年と少し前、ついに鬱と診断されました。

私は新規の仕事は断ることにしました。
以前から続いてきた連載やシリーズものは受けていますが、かなりスローな生活に変化し始めました。
すると、体の不調が驚くほど改善し始めたのです。
15年にわたって苦しんできたのが嘘のようでした。

今、スローに生きることの大切さをしみじみと実感しています。

たとえ、私が小説の挿絵を描かずとも、誰かが代わりに描くでしょう。
しかし、「イラストレーターズ通信」の活動は、日本中を探しても、おそらく私にしかできません。
ならば、この活動にこそ力を注いでいきたいと決断しました。
途中で止まっている「それいけ!!イラストくん」「イラスト用語偽事典」の続きも書きたいし、
「イラストレーターの基礎知識」「イラストレーターの実践講座」「イラストレーターの色彩入門」「イラストレーターの著作権講座」など様々な知識・情報をイラ通会員向けに公開していきたいと思っています。
「セミナー」「スケッチ会」「会員展覧会レポート」「団体展」「イラ通コンペ」などなど、やりたいことは山ほどあるのに時間が足りません。
著作権のこと、契約のこと、裁判のこと、会計のこと、トラブルにあった場合の対応、その他イラストレーターに関わるあらゆることを勉強・研究したいとも考えています。

イラストレーターという愛着のある職業を捨てるのはかなり勇気がいりましたが、やりたいこと全てを続けるのは身体が持ちませんし、どれも中途半端になるだけです。
15年もの間捨てられなかったイラストレーターという職業ですが、今こそ卒業し、新たな人生を歩き始めようと思います。
見守っていただければ幸いです。


このブログもほぼ放置状態でしたが、今後は度々更新することになるはずです。
イラストレーターに関する様々な情報・知識を発信していきます。
どうぞ、ご期待ください。