2012年5月14日月曜日

会員展覧会レポート【大広ようこ5人展「木のある風景」】




オーパギャラリーにて開催中の「木のある風景」展は、16日まで。
最終日間近となった。
今回は、大広ようこさんのレポートをお送りする。

その日、ギャラリーに入った私は、異様な魅力で独特の世界に連れ去られた。
作品は、眼に見えないオーラを放っている。
しばし離れた場所に立ち尽くし、その魅力とめまいににた感覚に酔った。
決してセオリー通りとはいえない配色は、バランスが崩れる一歩手前で、独特の輝きとなって見る者の心を掴む
おそらく、プロでもまねはむつかしい。彼女にしか出来ない、オンリーワンの色彩センスだ。

ファイルで古い作品も拝見した。
昔からうまい人だったことが分かるが、最近の方が独特のオーラが強まっている印象だった。
どんどんよくなっているのではないか。
ただ、この色彩は好みが分かれるかもしれない。

「カラーよりモノクロの作品の方がいいといわれるんです」と、大広さん。
確かに、モノクロ作品はうまい。
しかし、こういった作品ならほかにもかける人はいそうな気がした。
やはり、私にはまね出来そうにないカラーの作品に惹かれる。

いろいろな意見もあろうが、私としては独自の色彩感覚に磨きをかけてほしい。
そう願いながら会場を出る。

しばし迷い込んでいた森の中から、抜け出たような感覚になった。
日差しがまぶしい。
都会の喧噪を歩きつつ、眼を閉じると先ほどまで迷い込んでいた森の木々の息づかいが蘇る。
ーーいい展覧会だった。



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大広ようこ「イラストレーターズ通信」ページ

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「木のある風景」展
出品者:井上文香、大広ようこ、川崎真奈、篠原いづみ、豊福摩希子

2012年5月11日(金)-16日(水)

11時 - 19時まで(最終日は17時まで)

OPA gallery オーパ・ギャラリー
東京都渋谷区神宮前4-1-23.1F